第二世代のARBのPPARγ活性化作用

第二世代のARBのイルベサルタンとテルミサルタンには強いPPARγ活性化作用があり、他の降圧剤にない臓器保護作用を持っています。 

PPARγとは?

PPARγは、脂肪細胞に特異的に発現している、分化のマスター転写因子で、aP2遺伝子の上流プロモーター領域に結合するPPARγアゴニスト(作動薬)は、アディポネクチンの産生(遺伝子の転写)を促進させる。アディポネクチンは体内で以下の様な効果を示します。

  1. 脳卒中の予防
  2. 心臓の線維化の防止
  3. 血管内皮障害の防止
  4. 腎保護作用
  5. 糖尿病の予防と改善

 

Nakamura. Kim- Mitsuyama et al. Hypertention (2008)
Nakamura, Kim- Misuyama et al. Storke (2007)
Nakamura,Kim-Mitsuyama et al. J Hypertens(2010

 

よくわからないので、すごく要約すると

PPARγ(ぴーぱーがんま)という物質は脂肪細胞の細胞核の中にあり、PPARγが活性化されるとアディポネクチンというホルモンを脂肪細胞から分泌させて、心臓、血管、腎臓等を保護したり血糖を下げたりします。

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とこでアディポネクチンとは

  1. アディポネクチンとはホルモンの一種で脂肪細胞から分泌される。
  2. 血管の障害部位を修復する。
  3. 炎症性の(血管)内膜肥厚を抑制し、動脈硬化を抑制する。
  4. 肝臓や筋肉へのグルコース取り込みを増加させる(インスリン抵抗性を改善する)。
  5. 脂肪燃焼を促進させる(肝臓、骨格筋に、作用し、蓄積した中性脂肪を燃焼させる)。
  6. 肥満で、脂肪細胞が肥大すると、アディポネクチンの分泌が低下し、肝臓や骨格筋に脂肪が蓄積し、インスリン抵抗性、糖尿病、メタボリックシンドロームが、起こって来る。
  7. インスリンは、アディポネクチンの分泌を、急性に増加させる。

 

また、すごく要約するとアディポネクチンとは

  1. 脂肪細胞から分泌されるホルモンである。
  2. 動脈硬化を予防してり、血管に良い。
  3. 血糖を下げる。
  4. 脂肪を少なくする。
  5. メタボの人に良い。

 

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PPARγ刺激作用を持つ第二世代ARB・・・イルベサルタンとテルミサルタン

第二世代のARBにはPPARγの活性化作用が強いイルベサルタンとテルミサルタンがあります。


  1. イルベサルタン、テルミサルタンはPPRγ刺激作用がある・・・これが第二世代のイルベサルタンとテルミサルタンの売り!
  2. プロブレス、デイパン、オルメテックにはPPARγ活性化作用がない。
  3. プロトタイプARBのロサルタンもPPARγ活性化作用がある・・・ニューロタンなかなかやるじゃないか!
  4. テルミサルタンに比べてイルベサルタンは用量依存的にPPRγ活性がある。
  5. 臨床レベルでは100μmol/Lなどはありえない濃度で、臨床レベルではテルミサルタンの方がPPARγ活性化作用がイルベサルタンより高い?そうです。
  6. イルベサルタンはビオグリタゾン(糖尿病治療薬)の約1/3のPPARγ活性がある。

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イルベサルタンとテルミサルタンの臓器保護作用

イルベサルタン(アバプロ/イルベタン)、テルミサルタン(ミカルディス)はアンギオテンシンII の悪玉受容体のAT1受容体経路を遮断する一方、脂肪細胞のPPARγ活性させます。双方の作用で動脈硬化や心血管疾患の発症を抑制する


もう一つの作用機序の説明図、メタボサルタン(ミカルディスとイルベタン/アバプロ)は悪玉アンギオテンシンII受容体AT1Rをブロック、善玉受容体AT2Rを刺激すると同時に脂肪細胞のPPAR-γを活性させ、血圧を低下させるだけでなく臓器保護作用を発揮する。 

まとめると第二世代ARBのイルベサルタンとテルミサルタンには以下の3つの作用があり、その結果、抗動脈硬化予防と臓器保護作用を示します。

  1. 血管・臓器保護作用のあるPPARγ刺激作用がある。
  2. 善玉受容体AT2Rを刺激する。
  3. 悪玉受容体のAT1受容体経路を遮断。

【高血圧】目次
  1. 高血圧について
  2. 二次性高血圧症
  3. 降圧剤の種類
  4. ARBの比較
  5. 第2世代ARBのPPARγ活性化作用
  6. ARBと配合薬
  7. 少量利尿薬
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