外用薬(アトピー性皮膚炎)

はじめにcss

アトピー性皮膚炎はまず外用薬の治療からになります。症状がひどい場合は内服薬を併用します。 

外用薬の使用量の目安・FTU(Finger-tip unit)

Finger-Tip Unit(FTU)とは、外用薬5mm口径の中部を人差し指の先端から次の関節まで押し出した量で0.5gに相当します。1FTUの手のひら2枚の広さに塗ります、それ以上伸ばすと薬の効果が落ちます。

FTU
日経メディカルより
FTUと塗布部位1

塗布部位と必要なFTU(軟膏の使用量)のイラストです。

部位別FTU
日経メディカルより

解説グレー(白文字消し)css

星の原クリニックでよく処方する混合軟膏は50mlですので100FTU、両手100回分の使用量になります。

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FTUと塗布部位2

症状が酷い時は1日に2回ステロイド含有外用薬を使用しましょう、改善すれば弱いステロイド外用薬か保湿剤を使用しましょう。

FTUと必要な軟膏の個数

解説グレー(白文字消し)css

例えば背中全面に皮膚症状が出ている場合は1回に7FTU(3.5g)使用します、1日に2回背中全面に塗った場合約1週間に1個必要です、1日1回を背中全面に使用した場合は1ヶ月に2個必要になります。
小児のFTU

小児は年齢により体表面積が大きく異なるため、使用する軟膏の量が年齢によって異なります

小児のFTU
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ここでのFTUは子供に軟膏を塗ってあげる大人の指のFTUです。

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保湿剤

ステロイド外用剤と異なり保湿剤は副作用がほぼありません、ガンガン使用してください、アトピー性皮膚炎の8割以上の患者さんで保湿が足りていません、理想は保湿剤を携帯して数時間毎に保湿するです。

プロペト
保湿剤の種類
保湿剤の種類

頻度は多くありませんが保湿剤のワセリンやヒルロイド製の使用で痒みが帰って悪化する場合が報告されています(保湿剤の添加物が原因)、セラミド、パーム油などが病院で処方される外用薬より良かったこともあります。

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外用ステロイドの種類と強さ

外用ステロイド剤は5つのクラスに分かれていますが一般的によく使われているのは強い方の4種類でV群のWeakは種類も少なくほとんど使われていません。

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症状がヒドイ時は短期集中で強いステロイド外用薬と紫外線療法を行います、ダラダラと弱いステロイドを使用しても皮膚の炎症と痒みは取れません。

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ステロイドの外用薬の使い方

強いステロイドの使用は2週間を目安に

消防車

皮膚が真っ赤でガサガサ腫れて浸出液が出ている状態は火事に例えれば大きな炎が上がった火事の状態です、そのような状態ではバケツの水(弱いステロイド)では鎮火で来ません、強いステロイド(消防車)で短期集中に使用して消化します。火の勢いが無くなってからバケツの水で(弱いステロイド)で鎮火します。

要約するとパネルcss

  • 症状が強い時は強いステロイドを短期集中で
  • 紫外線治療も併用
  • 強いステロイドは2週間以内に限定
  • 体を冷やす漢方薬も使用します

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外用ステロイドの副作用

外用剤は、皮膚から体内に2~2.5%しか吸収されず、数日間で排出されます、正しく使用すれば体内に蓄積され全身的な副作用を起こすことはまずありません。

  • 皮膚萎縮(皮膚が薄くなる)
  • 毛細血管拡張(いわゆる“赤ら顔”)
  • 色素沈着
  • ニキビ、多毛など
  • 皮膚の易感染性(あまりない)
  • 副腎皮質機能の抑制

皮膚萎縮と毛細血管拡張はステロイド外用剤を漫然と使用すると起こります、大人の場合、3群(Strong)のステロイド外用剤(ボアラ、リンデロンV、フルコート等)を、1日にチューブ2本(10g)を12週間(3ヶ月)ぬり続けても、副腎皮質の機能は抑制されません。

外用ステロイドを減らす工夫
  • 保湿剤の利用
  • 紫外線治療の併用
  • プロトピック軟膏の使用
  • 漢方薬の内服

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外用ステロイドの安全使用の目安

軟膏のチューブは5gか10gになります、5gは10FTUに相当します。範囲が広い場合は5gでは伸びないので混合軟膏をしようします。

ステロイド軟膏安全使用の目安
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強いステロイドは2週間短期集中で勝負します、落ち着いたら速やかにMediumクラスと紫外線照射で管理します。

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外用ステロイドの安全使用の目安(混合薬)

軟膏は毎日塗るものです、星の原クリニックでは使い勝手を良くするために、保湿剤・抗ヒスタミン剤・ステロイド剤を適時、皮膚の症状に合わせて混ぜた状態で軟膏ツボにいれて処方しております。4種類の強さの混合薬で、それぞれ安全に使用できる上限値があります、以下の表を参考ください。

下書きノート09 numbers

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実際の所、上限に注意が必要なのはStrongest(グリジール)が配合された軟膏のみです、その他の軟膏は心配ありません。

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プロトピック軟膏(タクロリムス)

プロトピック軟膏 Google 検索

腎皮質ステロイドとは全く異なる機序でTリンパ球を抑制します。顔面や首などに使用します。ステロイドが効かなかった皮疹に効いたり、皮膚の毛細血管拡張などの副作用が無いなどの利点がありますが。使用初期に灼熱感があったり、紫外線予防が必要、顔と首以外は吸収率があまり良くないなどの欠点もあります。

 

プロトピック軟膏の使用上の注意
  • 乾燥、赤み、かゆみのみられる顔面・頸部に使用します。
  • 1日1~2回塗ります。
  • ジュクジュクした皮膚には使いません。
  • かゆみや、ヒリヒリとした刺激感がみられることがありますが、数日で改善します
  • どうしても我慢できないときは、最初は1日1回(夜)塗るだけ
  • 日光で刺激が強まる時は、夜1回塗って下さい。
  • 赤み、かゆみが良くり、さらに皮膚をつまんで軟らかくなるくらいまで使用します。
  • 週~月単位で使用してかまいません。
  • 良くなった後はさらに2ヶ月くらい週1~2回使用すれば再発防止になります。
  • 皮膚炎再発したらプロトピックを使用します。→再発時の第1選択剤です
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プロトピック軟膏はステロイドに比べて酒さなどの副作用が少ないため頸部・顔面によく使用されますが、薬の構造が唐辛子に近いため使用初期は「熱く」感じ、使用の継続出来ない患者さんを多く見受けます、最初の1週間をすぎれば「熱さ」軽減されていきます。

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【アトピー性皮膚炎】目次
  1. アトピー性皮膚炎(入口)
  2. スキンケア
  3. ダニ対策
  4. 外用薬と使い方
  5. 内服薬
  6. 漢方薬
  7. 紫外線治療・VTRAC
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