増悪期以外の漢方薬

増悪期、皮膚が真っ赤だ痒みと強い時期は冷やす事により、皮膚の炎症を抑えます、白虎加人参湯や黄連解毒湯が代表的な薬になります。増悪期の後の寛解期になった時に体質改善を図り、寛解期の期間を長くするようにします。アトピーは慢性的な疾患ですので治療には数ヶ月〜数年必要になってきます。 

 

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発汗で悪化

桂枝加黄耆湯

汗疹などに使用する漢方薬で発汗を抑える作用があります。

 

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免疫調整作用

アトピー性皮膚炎は免疫機能の異常が原因です、漢方薬の柴胡剤には免疫機能を調節する薬剤はあり、アトピー性皮膚炎に良く使用されています。 

補中益気湯

主に体力が低下した時に使用する薬ですが、免疫調整作用があり全ての年齢層の寛解期のアトピーに使用出来ます。虚弱体質のアトピー皮膚炎に対しては88.7%の有効率の報告があります。

小柴胡湯

風邪や肝炎の治療に使用されます、免疫調整作用があります。ステロイドの減量がしやすくなり、単独の内服でも81%の有効率の報告があります。

柴苓湯

内因性のストロイドを増やす作用があります、肥厚性瘢痕や妊婦さんの抗リン脂質抗体価が高い不育症に使用します。

柴朴湯

免疫調整作用の小柴胡湯とストレスに効果がある半夏厚朴湯の合剤です。アトピー患者26例に8週間投与で有効率が69.2%、2週間以内に75%に効果が見られました。

十全大補湯

ストロイドのリバウンド ;ステロイド剤のリバウンドで皮膚がボロボロになった時にしようします、補中益気湯と同様に体の弱った時に使用しますが、皮膚の症状が酷い時はこちらを使用します。

 

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女性・生理でアトピーが悪化

温経湯

皮膚、唇の乾燥、四肢の熱感、生理中に下痢気味になる、虚弱な女性に使用します。

当帰芍薬散

生理でアトピーが悪化、生理痛が強く、生理中に浮腫みが強く出る方に使用します。

桂枝茯苓丸

生理でアトピーが悪化、比較的体格がよく、赤ら顔がある場合にしようします。4〜6週間の投与で掻痒と血清TARC値の有意な減少が見られたとの報告があります。

 

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イライラ・ストレスで悪化

一般薬でありばデパスやソラナックスをしようします。 抑肝散 イライラして、筋肉がこわばったり、痙攣する場合に、癇癪を起こすお子さんに使用します。

柴胡加竜骨牡蛎湯

体格が良くてイライラして怒りっぽい方に使用します。

四逆散

交感神経が亢進した状態、手足の冷えと発汗、軟便、ストレス、鬱がある場合に使用します。

柴胡桂枝乾姜湯

虚弱な方の精神不安に使用します

 

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体質改善薬

温清飲

強い痒み止め作用がある黄連解毒湯に潤いを成分の四物湯が加わった処方です、下の荊芥連翹湯や柴胡清肝湯のベースになる薬です。

荊芥連翹湯

思春期以降の体質改善・アレルギー体質改善薬です。処方のベースは温清飲です。

柴胡清肝湯

小児の体質改善薬・アレルギー体質改善薬です、内服後2週間は痒みが増すことが多いですが2週間以降、痒みが減少して行きます、有効率は70〜80%になります。こちらも処方のベースは温清飲です。

小建中湯

虚弱な小児の基本処方です。便秘、下痢、食が細い、唇が乾燥している、おねしょ、寝汗、鼻血が出やすいお子さんに使用します。

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【アトピー性皮膚炎】目次
  1. アトピー性皮膚炎(入口)
  2. スキンケアとダニ対策
  3. 外用薬と使い方
  4. 内服薬
  5. 急性期の漢方治療
  6. 漢方薬急性期以降〜