外用薬、漢方薬、紫外線治療、ヒスタグロビンを組み合わせてアトピー性皮膚炎を治療いたします。

アトピー 膝 2歳小児 png

はじめに

以下の内容は院長の林が執筆しています「文責:星の原クリニック院長 医学博士 林 俊」

星の原クリニックでは以下の内容を組み合わせてアトピー性皮膚炎の治療を行っています。

  1. 外用ステロイ軟膏
  2. 紫外線治療(J-TRAC・V-TRAC)
  3. 抗ヒスタミン剤(内服・外用)
  4. 漢方薬
  5. ヒスタグロビン注射
  6. 生活指導

アトピー皮膚炎治療のコツ

なかなか治らないアトピー性皮膚炎の治療にはいくつかの治療のコツがあります。以下の10項目が特に大切です。

  1. 定期的にしっかりと通院しましょう。
  2. ステロイド軟膏は適切な量をしっかり塗りましょう。
  3. 症状が酷いときは強いステロイド軟膏を短期集中使用します。
  4. 症状が改善すれば順次弱いステロイド軟膏を使用しましょう。
  5. 夏場はこまめに汗を拭きましょう。
  6. 冬場は保湿が特に大切になります。
  7. 風呂はぬるま湯で、強い石鹸やシャンプーはやめましょう。
  8. 漢方薬は著効することがあります、ぜひ試してみてください。
  9. 症状がひどい部位は紫外線かエキシマライト治療をします。
  10. ヒスタグロビン注射が著効することがあります。

アトピーの悪循環を断つ

乾燥と炎症を抑えることにより、アトピーの悪循環を止めてます、手っ取り早い確実な方法は適切なステロイド軟膏外用としっかりした保湿になります。

アトピーの悪循環

保湿とスキンケア

保湿は基本中の基本です、しっかりと塗りましょう。

  1. 症状が酷い時は石鹸を使わないで!
  2. 保湿は徹底的に!
  3. 汗は速やかに濡れタオル等で拭き取りましょう!

入浴の注意点

皮膚症状が酷い時の入浴は石鹸は原則禁止、あとは温水できれいに洗い流すのみとします。入浴時間も短めにし体温上昇を防ぎます、これだけで皮膚症状は改善します。

  1. 症状が酷い時は石鹸やシャンプーは使わない。
  2. 熱いお湯は避ける。ぬるま湯が望ましい。
  3. 刺激を感じさせる入浴剤は使わない。
  4. 入浴後は、できるだけ早く保湿する。

外用ステロイド軟膏の使い方

外用ステロイド軟膏はアトピー性皮膚炎治療のはじめの一歩です、、正しく使えば怖くありません。初診の方は看護師から塗り方の実演をさせて頂きます。 

ステロイド軟膏の使い方

プロトピック軟膏(タクロリムス)

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腎皮質ステロイドとは全く異なる機序でTリンパ球を抑制します。顔面や首などに使用します。ステロイドが効かなかった皮疹に効いたり、皮膚の毛細血管拡張などの副作用が無いなどの利点がありますが。使用初期に灼熱感があったり、紫外線予防が必要、顔と首以外は吸収率があまり良くないなどの欠点もあります。

  1. 乾燥、赤み、かゆみのみられる顔面・頸部に使用します。
  2. 1日1~2回塗ります。
  3. ジュクジュクした皮膚には使いません。
  4. かゆみや、ヒリヒリとした刺激感がみられることがありますが、数日で改善します
  5. どうしても我慢できないときは、最初は1日1回(夜)塗るだけ
  6. 日光で刺激が強まる時は、夜1回塗って下さい。
  7. 赤み、かゆみが良くり、さらに皮膚をつまんで軟らかくなるくらいまで使用します。
  8. 週~月単位で使用してかまいません。
  9. 良くなった後はさらに2ヶ月くらい週1~2回使用すれば再発防止になります。
  10. 皮膚炎再発したらプロトピックを使用します。→再発時の第1選択剤です

注射薬

非特異的免疫療法のヒスタグロビンの治療を行っています、重度のアレルギー体質の方、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎の方にお勧めです。

ヒスタグロビン,福岡 ヒスタグロビン(非特異的免疫療法)

エキシマライト治療(VTRAC)

VTRACはエキシマランプを使用して、紫外線の副作用が少なく、治療効果が高い特定の波長308±2 nmを照射できます、エキシマランプにより病変部のリンパ球の働きを速やかに抑えて炎症を沈めます。

VTRAC
  1. エキシマライトは紫外線治療器の一種類になります。
  2. エキシマライトは皮膚に浸潤したリンパ球の働きを抑え皮膚の赤み・痒みをとります。

〈リンク〉VTRAC

UVB紫外線治療機(J-TRAC)

広範囲が照射可能な紫外線治療機です、患部が広い場合はこの機械を使用します

J-TRAC

内服薬

単独で使用するとはあまりありません、外用薬のみでコントロールがよくない時に使用します。アトピー性皮膚炎で使用出来る内服薬の種類は実はかなり選択肢が少ないのがわかります。 

  1. 抗ヒスタミン剤:最近は眠気が少なく、切れの良い製品があります。
  2. IPD:ヘルパーT細胞のTh1とTh2のバランスを整える作用があります。
  3. 免疫用製剤:副作用の問題もあるため当院では取り扱っていません。

漢方薬(アトピー性皮膚炎)

アトピー性皮膚炎に対する一般的な内服薬の選択肢が少ないのに対して漢方薬は多くの種類がございます、急性期と寛解期の薬に別れます、相性が合えば抜群に症状が改善致します。

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