カンタリジン

 外用薬で水疱を作りイボを治します、他の治療法に比べて痛みが少ない治療法です。

星の原クリニックではサージトロン、ヤグレーザー、色素レーザー等で治療を行なっていましたが、29年7月より水疱形成剤によるイボの治療を開始しました。水疱形成剤(カンタリジン)による尋常性疣贅の治療は通院可能な方に限定させていただきます。

水疱形成薬によるイボ治療(9分)

特徴

カンタリジンによるイボ治療は1950年頃より始まりました、最大の利点は痛みが少なく治療成績が良い事です。

メリット

  • 痛みが少なく、治療の際に麻酔が必要ない。
  • 小さいイボには良く効きます。
  • 治療成績が比較的良い。
  • 一回の治療での根治率は80%以上です。
  • 傷跡が基本的に残らない。

デメリット

  • 深いイボは複数回の治療が必要になります
  • 水疱形成の薬が効きにくいイボが稀にいます、その際は他の治療法を併用します。
  • 薬の効きの悪タイプのイボの場合はイボが広がりる場合がありま。
  • アジア人の治療データーがほぼありません。
  • 論文に記載されている治療成績に比べて劣る印象があります。
  • リンパ管炎・リンパ管閉鎖の重大な合併症の報告が70年に一例あります。

水疱形成剤の論文について

国内ではほとんど行われていない治療法ですが、海外では多数の論文があり、2014年までに749本のカンタリジンに関する論文が発表されています。、2018年に発表された最近の論文では1958〜2018年間の20の論文の1752人につて調べられ、効果と安全性につてい確認されました。

水疱形成剤の成分

海外で使用されている水疱剤には2種類あり、星の原クリックでは3種類の成分が混ざったカナダ製の薬を使用しています、主要成分は以下になります。

  • 1.0%カンタリジン
  • 5%ポドフィリン
  • 30%サリチル酸

治療手順

  • イボが厚い場合、表面を削ります。
  • イボとその周囲1〜3mmまで薬を塗ります。
  • 薬を塗ると数秒で白くなり、痛みはありません。
  • 治療部位は透明な無孔性のテープで密閉します。
  • 4時間後〜、ヒリヒリした不快感が出始めます
  • 8〜24時間後にテープを剥が薬を石鹸で洗い流します。
  • 洗浄後、通気のよいテープに張り替えます。
  • 24〜48時間後;水疱が出来ます、水疱が出来始めると熱傷の様なジンジンした痛みが出始めます。
  • 痛みや赤みが水疱の周囲に留まっていればいれば問題ありません。
  • 2〜3日後;再診、患部の状態を診察します。
  • 痛みが強いようであれば水疱の水を抜きます。
  • 5〜7日後;表面の皮膚を除去、イボの残っていれば1〜3週間後に再度同じ治療を行います。

症例写真

水疱形成薬を使用したイボ治療の経過写真です。

手指の爪の付け根のイボ

傷跡や爪の変形もなく、きれいに治りました。

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足底部のイボ

足底部のウイルス性のイボです、紫色で囲んだ部位がイボがある部位です、薬物の塗布直後は痛みはありません、数時間後〜2日以内に火傷の様なジンジンした痛みが出現し始め、水疱が出現します。

治療前

カンタリジン治療前

イボの除去(7日後)

水疱が出来ています、水疱形成剤はイボより広めに塗ります(外側の線

カンタリジン7日後

イボと水疱表面の皮膚を除去しました、中央部にまだイボが残っています。

カンタリジン7日後2

2回目の治療前(3週間後)

イボが残っていいたので、2週間後に再度治療しました、1回目より小さく塗ります、イボ自体は中央部の丸い印の部位ですが、外の線まで広めに薬を塗ります。

カンタリジン2回目の治療前

2回目の治療1週間後(最初の治療から4週間後)

2回目の治療1週間後

治療終了(最初の治療から6週間後)

カンタリジン・完治

足底部のイボ

治療前〜2日後

足底部のウイルス性のイボです、モザイク状で部分的に微細な黒点が見えます。

イボ 足底 水疱形成薬
薬物の塗布直後は痛みはありません、数時間後〜2日以内に火傷の様なジンジンした痛みが出現し始め、水疱が出現します。

7〜14日後

表面の浮いた皮膚を除去します

足底イボ 水疱形成薬
水疱を除去した時点でイボが残っているようであれば、色素レーザーを照射する事があります、またはレーザーを照射せずに2週間後再度水疱形成薬を使用します。

2週間後〜

ほぼ3週間で傷は乾きました。

足底イボ 水疱形成薬
サージトロンの治療に比べて、痛みが少なく、術後の管理も楽です。レーザー単独に比べて角質が除去されているため治療成績が向上し安定します。厚みのあるイボに関しては最終的にサージトロンを治療します。

ミルメシアの治療

足底のミルメシアの治療です、ミルメシアはヤグレーザーや色素レーザーでは効果がありません。大小2箇所ミルメシアがあります。

水疱形成(2日後)

ミルメシアとカンタリジン

イボ除去(4日後)

ハサミとピンセットを使ってイボを切除します、ほとんど痛くありません。

治療終了(8日目)

傷はほぼ乾き、もうほとんど痛くありません。

カンタリジンとミルメシア

合併症

  • 5%の確率で治療部周囲に環状のイボが出来る事があります。
  • ヘルペス様に皮膚炎が出来る事があります。
  • 治療部位の瘢痕・色素沈着の可能性。
  • 細菌感染の可能性。
  • 治療部位の感覚の鈍麻やシビレが残る可能性があります。
  • 治療部位が爪の周囲の場合、爪の変形する可能性。
  • 治療部位が指・趾の場合、治療中に感染症が発生した場合に関節の変形する可能性。

大きな合併症

非常に稀ですが重篤な合併症の報告があります、過去に3例の足リンパ管炎報告があります(足が腫れた)。

  • 3例とも足底のイボの治療でした。
  • 2例の足のリンパ管炎は1975年の同じ医師による報告です。
  • 2例とも抗生剤の治療で回復しました。
  • もう一例のリンパ管炎の報告は1998年です(画像あり)、こちらの方は脚の浮腫(むくみ)が残ってしましました。
リンパ管浮腫が残った3例の内訳は1975年の2例は薬を塗って30時間後に脚の浮腫が出現し、1998年の例では0.7%のカンタリジンで治療後数時間で赤み・痛み・腫れ・皮膚潰瘍が出現、次の週には大きな炎症は消失したが、9ヶ月後でも脚の浮腫が残りました。

水疱形成剤で治療出来ない方(部位)

  • 妊娠・授乳中の方
  • 12歳以下の方
  • 糖尿病のある方
  • 末梢循環障害疾患のある方
  • 眼の周囲・顔面・粘膜・陰部
  • 傷のある部位
  • 炎症のある部位
  • 乳がんの既往がある方の腕、手指

免責

  • 本治療薬はカナダにおける処方薬では有りますが、日本国内の承認薬でないため、医薬品副作用被害救済制度の対象外になります。
  • 極稀(50年に3例)に薬剤性のリンパ管炎、その一例にのリンパ管炎閉塞(65年に1例)による永続的な下腿浮腫の報告があります、リンパ管炎とリンパ管浮腫が発生した場合、可能なかぎり対応はいたしますが、賠償等については負いかねます、ご了承ください。

その他

以下の症状が見られた場合はすぐにテープを剥がし、アルコール又は除光液で患部を拭き取ったのち、石鹸で洗った後にぬるま湯でよく流してください、アイスノンで冷やし、なるべく早く受診してください。

  • 激しい痛み
  • 発赤・腫脹・熱感
  • 線状の発赤

施術料金

施術料金はサージトロンの施術料金に準じます、1回で取り切れない部位に関しても大きさを測定して再度施術料金が発生いたします。

【尋常性疣贅・ウイルス性イボ】目次
  1. イボ(尋常性疣贅(イボ))とは
  2. 星の原クリニックでのイボの治療
  3. サージトロンによるイボ切除
  4. 治療経過写真1
  5. 治療経過写真2
  6. 治療経過写真3
  7. 治療経過写真4
  8. 治療経過写真5
  9. 浸潤療法
  10. 術後の経過と管理
  11. 術後のトラブルと再発
  12. レーザーによるウイルス性疣贅の治療
  13. 水疱形成によるイボ治療
  14. 治療料金表

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