血管脂肪腫

 多発する皮下のしこりが特徴の疾患で、粉瘤とすこし似ています
多発する皮下腫瘍で、血管腫に分類されますが、血管成分は薄い被膜にのみあり、ほとんどは成熟脂肪細胞で構成されており、肉眼的はコーンポタージュに似ています、最大の問題は多発し、数が多すぎる事です。

特徴

  1. 平均年齢は16〜84歳、平均24歳です
  2. 大人にできます
  3. 腕と体幹に良くできます
  4. 大腿、手、頭、首はあまりできません
  5. 体に多発することが多いです
  6. 家族性・遺伝性の場合があります
  7. 稀に痛みを伴う事があります

その他

  1. 皮の下の境界がはっきりしている腫瘤です
  2. 成熟した脂肪細胞と小血管で構成されています
  3. 脈管構造物は被膜にあります
  4. 脈管は細かい毛細血管で出来ています
  5. 遺伝学研究でははっきりとした異常は認めません

肉眼像

被膜は粉瘤より薄く、内容物はコーンスープ様で泥状です。下の写真は20mm大の血管脂肪腫の内容物が抜けた後の被膜です、周囲との癒着はあまりありませんので1.5mmの穴を開けて摘出しました。

福岡,血管脂肪腫,写真

肉眼像2

当院では手術時の切開線を小さくしているため、摘出時に被膜が破れるのですが、下の写真は被膜が破れていない血管脂肪腫です、大きさは1cm程度でが、この様なシコリが皮下に無数にできます。

福岡,血管脂肪腫,写真

超音波検査

大きな血管脂肪腫の超音波検査像、血管脂肪腫は淡褐色泥状で、エコー上は粉瘤との区別はつきません

福岡,血管脂肪腫,写真

顕微鏡像

血管脂肪腫と名称がありますが、脈管構造は被膜周囲に毛細血管がまだら状に存在するのみで、殆どは脂肪成分で占められています、また手術中に出血し易いというような事もありません

福岡,血管脂肪腫,写真

www.bosnianpathology.org/teaching-cases/106-skin-pathology/skin-tumors/379-angiolipoma-skin-left-forearmより転載

治療

残念ながら内服薬や外用薬では治らず、外科的に摘出いたします、手術自体は簡単で再発もあまりありませんが、血管脂肪腫は多発するが多く、数が10〜30個など多いと治療が大変になります。