似顔絵 当院では実施していませんが、切らない眼瞼下垂の手術もあります、切らない眼瞼下垂の手術の特徴と当院が行っている挙筋腱膜前転固定術の違いについて記載いたします。

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切らない眼瞼下垂が向く人と向かない人

術式選択の実際

日本人の典型的な眼瞼下垂症例(加齢による皮膚弛緩・一重または浅い二重)では:
  1. 経結膜アプローチ単独では不十分 − 上瞼の被りが残ったり、一重瞼が視界を妨げる
  2. 埋没式は解剖学的に疑問 − 手技が煩雑、一時的に過矯正が必要、弛緩した皮膚に対応できない、重症例には対応できない。
  3. 標準切開法が最も確実 − 機能的にも審美的にも優れた結果で、患者満足度が高い

経結膜アプローチの真の適応

  1. 若年者
  2. 皮膚タルミが少ない
  3. 既に二重がある
  4. 純粋に挙筋機能のみの問題
  5. 皮膚切開を絶対避けたい
  6. ダウンタイムを極限まで短くしたい

このような限定的な症例にのみ、経結膜アプローチが有効と思われます。

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切らない眼瞼下垂の3つの術式

切らない眼瞼下垂の術式には、一般的な下の3つ術式が知られています、それぞれの術式は専門的になりますので、省略させていただきます。

1 経結膜的ミュラータッキング法
2 埋没式挙筋短縮法(皮膚側からの糸による固定)
3 経結膜的挙筋前転法
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眼瞼下垂手術の術式比較表

以下の比較表は一般例を記載しています、それぞれの医師や医療機関によって微妙な術式内容や成績・ダウンタイムは異なります、また下に記載している挙筋腱膜転固定術は、当院で施術した場合の内容で、他のクリニックで施術ケースでは内容が異なります。

          
項目 経結膜的ミュラータッキング法 埋没式挙筋短縮法 経結膜的挙筋前転法 挙筋腱膜前転固定術
(標準切開法)
アプローチ 結膜側
(まぶたの裏)
皮膚側
(小切開)
結膜側
(まぶたの裏)
結膜側
(まぶたの裏)
切開の有無 結膜切開のみ 針穴程度
(2mm×2箇所)
結膜切開あり 皮膚全切開
対象組織 ミュラー筋 ミュラー筋 挙筋腱膜 挙筋腱膜
固定方法 ミュラー筋を瞼板にタッキング
(折りたたんで縫縮)
糸で皮膚側から
結膜側へ通して固定
挙筋腱膜を
瞼板に前転固定
挙筋腱膜を
瞼板に縫合固定
直視下操作 結膜側から 結膜側から 結膜側から 皮膚側から
手術時間/両眼 30分 40-50分 40-60分 60分
適応 軽度〜中等度 軽度〜中等度 中等度以上 軽度〜重度
挙上効果 限定的 限定的~中等度 中等度 強力
効果の持続性 不安定 やや不安定 比較的安定 最も安定
ダウンタイム 数日〜1週間 1-2週間 1-2週間 1-2週間
腫れ 最小限 少ない 中等度 少ない〜強い
個人差あり
傷跡 表面になし ほぼなし
(針穴)
表面になし 二重ライン上
に残る
二重形成 2点留め 切開法と同程度
余剰皮膚切除 可能
眼窩脂肪処理 可能
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各術式の利点と欠点

経結膜的ミュラータッキング法

利点

  1. ダウンタイムが最短(数日)
  2. 皮膚に傷が残らない
  3. 手術時間が短い(両側30分)
  4. 侵襲が最小限
  5. 腫れ・内出血が少ない

欠点

  1. 挙上効果が限定的
  2. 剥離面積が小さく癒着面積も小さい
  3. 左右差や再発の可能性が高い
  4. 重度の下垂には不適
  5. 二重形成ができない
  6. 余剰皮膚・眼窩脂肪に対応不可
  7. ミュラー筋刺激症状(頭痛・肩こり・不眠)のリスク

埋没式挙筋短縮法

利点

  1. 皮膚に目立つ傷がない(針穴のみ)
  2. ダウンタイムが比較的短い(1-2週間)
  3. 二重形成と同時施行可能
  4. 糸の抜去で元に戻せる(数ヶ月以内)
  5. 再発時の修正が比較的容易

欠点

  1. 解剖学的な挙筋腱膜の同定が困難(盲目的操作)
  2. 効果の持続性に個人差が大きい
  3. 糸の緩み・切れによる後戻りのリスク
  4. 挙上効果は限定的
  5. 重度の下垂には不適
  6. 実際には挙筋腱膜を確実に扱っていない可能性
  7. 余剰皮膚・眼窩脂肪に対応不可
  8. 戻りを計算して過矯正が必要

経結膜的挙筋前転法

利点

  1. 皮膚に傷が残らない
  2. 直視下での手術で安定した挙上効果
  3. ミュラータッキングより強力な矯正力
  4. 挙筋腱膜の緩みに根本的に対応
  5. 切開法より腫れが少ない

欠点

  1. 二重形成ができない(重要)
  2. 余剰皮膚に対応できない
  3. 眼窩脂肪の処理ができない
  4. 上瞼の被りが残る(特に加齢症例)
  5. 技術的難度が高い
  6. 結膜の腫れがやや強い
  7. 適応症例が限られる(若年者・皮膚余裕がある・既に二重)

挙筋腱膜前転固定術(標準切開法)

利点

  1. 最も確実で強力な挙上効果
  2. 直視下で挙筋腱膜を確実に剥離・同定・固定
  3. 二重形成が可能
  4. 余剰皮膚切除が可能
  5. 眼窩脂肪の処理が可能
  6. 効果の持続性が最も高い
  7. 軽度〜重度まで幅広い適応
  8. 機能的・審美的に最も優れた結果
  9. 再発率が低い
  10. 保険適用可能

欠点

  1. ダウンタイムが長い(1-3週間)
  2. 術後の腫れ・内出血が強い(個人差あり)
  3. 皮膚に傷跡が残る(二重ライン上)
  4. 手術時間が長い(60分)
  5. 元に戻せない(不可逆的)
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当院の挙筋腱膜前転固定術のアドバンテージ

当院は「切らない眼瞼下垂」は行いません標準切開法(挙筋腱膜前転固定術)で対応します、眼瞼下垂の原因となった挙筋腱膜を個々の状態に応じて調節します、この操作は切らない眼瞼下垂の手術では施術不可のです。挙筋腱膜以外に必要であれば周囲の組織の操作も行います、これも切らない眼瞼下垂の手術では不可能です。

当院の標準切開法(挙筋腱膜前転固定術)の施術の流れ

  1. 皮膚切開します。
  2. 挙筋腱膜の同定・評価:眼瞼下垂の原因である挙筋腱膜を正確に同定して、正しい位置に戻します、切らない眼瞼下垂では出来ません。
  3. 挙筋腱膜が存在するか?脂肪変性していないか?強度は十分か?
  4. 挙筋腱膜の剥離:多くの場合奥に引き込まれた挙筋腱膜を引きずり出します。
  5. 挙筋腱膜の癒着が強い場合は丁寧に剥離する、癒着を剥がさないと挙筋腱膜の動きが悪くなり開眼に障害がでます。
  6. 挙筋腱膜が脆弱な場合は、強度の残っている部位を探して瞼板に固定します。
  7. 眼の開き具合・形の調整:挙筋腱膜を瞼板のどの位置に止めるかによって目の開き具合や、目の形が変わります。
  8. 三重の修正:三重が酷い、瞼の上の凹みが酷い方は、眼窩脂肪を引き出し前転固定します
  9. 二重瞼の形成:二重形成を行います(奥二重)、一重のままだと瞼の皮膚が被り視界不良の原因となります。
  10. 眼窩脂肪の摘出:眼窩脂肪があまりにも多く、開眼の阻害要因となると判断した場合は眼窩脂肪も切除します。
  11. 余剰皮膚の切除:上瞼の皮膚の弛緩が多い場合は視界の邪魔にならない程度の皮膚・眼輪筋の切除を行います。
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切らない眼瞼下垂でよくある質問

Q

「切らない手術」にはどのような種類がありますか?

A

資料では、主に以下の3つの術式が挙げられています。
経結膜的ミュラータッキング法:まぶたの裏側(結膜側)からミュラー筋を縫い縮める方法です。
埋没式挙筋短縮法:皮膚側から針穴程度の隙間を通して糸で固定する方法です。
経結膜的挙筋前転法:まぶたの裏側から挙筋腱膜を固定する方法です。

Q

Q2:「切らない手術」のメリットとデメリットは何ですか?

A

• メリット:
◦ ダウンタイムが短い(数日〜2週間程度)。
◦ 皮膚の表面に傷跡が残らない、あるいは目立たない。
◦ 手術時間が比較的短い(両眼で30〜60分程度)。
• デメリット
◦ 挙上効果が限定的で、重度の下垂には向きません。
◦ 再発や左右差が出る可能性が切開法より高いとされています。
◦ 余った皮膚や脂肪の処理ができないため、まぶたの被りが残ることがあります

Q

切開法(挙筋腱膜前転固定術)の方が優れている点はどこですか?

A

• 最も確実で強力な挙上効果が得られ、効果の持続性も最も高いです。
• 医師が直接、組織を確認しながら操作できるため、確実な固定が可能です。
• 二重形成、余剰皮膚の切除、眼窩(がんか)脂肪の処理が同時に行えます。
• 軽度から重度まで、幅広い症例に適応します。

Q

どのような人に「切らない手術」が向いていますか?

A

以下のような限定的な症例において有効であるとされています。
• 若年者で皮膚にゆとり(たるみ)がない方。
• 皮膚切開を絶対に避けたい、あるいはダウンタイムを極限まで短くしたい方。
一方、加齢による皮膚の弛緩がある典型的な日本人の症例では、皮膚の被りを取り除くことができる標準切開法が、機能的・審美的に最も確実な結果を得やすいとされています

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