一度取れたシミが再び出て来る現象、いわゆる『戻りジミ』です、患部の摩擦を避け、保湿と紫外線対策でほとんどの場合6ヶ月で消えます。
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せっかく取れたシミが『すぐに出てきた』と患者さんに取ってはかなりガッカリな出来事です、世界中のレーザー治療を実施している医療機関が対策を研究していますが、未だにPIHを予防出来ずにいます。
レーザー治療後のPIHとは
レーザーで治療した場合、シミの色素粒子がレーザーにより破壊される際に周囲に熱と衝撃波を放出します、その結果周囲に炎症が起き、一過性のシミが発生します。
レーザー治療後にPIHを発症するかどうかは、体質的な問題、レーザーの反応が強すぎた場合が考えられます。レーザーの出力を低く設定すればPIHは多くの場合予防できますが、そうするとシミが取れない、再発するというジレンマがおこります、ほとんどの場合6ヶ月経てば自然に消えます。
PIHの頻度
- 1ヶ月で40%
- 3ヶ月で11%
- 6ヶ月で1%以下
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半数近くの患者さんで短期間のPIHがでます、ほとんどの場合で半年でPIHは自然に消失しますが極稀に2年近くのこります(偉い先生談)。
レーザー照射後のPIHの経過
- レーザー照射
- 7~10日間、痂皮ができます。
- 痂皮がとれ後ピンク色の肌が見えます。
- 痂皮の取れた跡の赤みが強い場合はPIHが起こりやすい
- 痂皮が取れた後にまだシミが残っていた場合はPIHではなくシミの取り残しですのでその場で再照射いたします。
- PIHのピークは1ヶ月です、その後時間とともに薄くなります。
- PIHがひどい場合はレーザートーニングを局所的に実施することがございます。

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半年経過してもシミが残っている場合はPIHではなくシミの取り残しになりますので再照射します、また喫煙者はPIHが高率で発生します、シミの治療中は禁煙をお願い致します。
PIHの予防
保湿と紫外線予防が基本です、治療後の新しい皮膚は薄くか弱いです、乾燥や刺激に脆弱です、保湿とUVケアを徹底してください。
治療部位の安静
レーザー治療部位は若干痒いです、擦りたい気持ちは理解できるのですが摩擦はPIHの原因tなります、グッと我慢してください、また化粧を落とす時も擦らずに優しくお願いいたします。
予防的レーザートーニング
痂皮が取れた皮膚が薄くシミが出来やすい状態になっています、同部位の色素細胞(メラノサイト)の働きを抑制するためにPIHの出来やすい一ヶ月間、毎週レーザートーニングを行います、肝斑のある方は必修です。
保湿
治療後の皮膚は生まれたてのため薄く乾燥に弱いです、こまめにしっかりと保湿してください。
紫外線防止
治療後2〜3ヶ月間は紫外線の防止は必修です、この時期に日焼けしますと取れにくいシミ、遅発性太田母斑ができることがあります。
ハイドロキノン外用薬
メラニンの合成を阻害するハイドロキノンとと抗酸化作用のあるハイドロキノン・フラーレンクリームを2ヶ月間使用していただきます。
内服薬
メラニンの発生を抑えるトランサミン、皮膚の酸化を防止するビタミンCとEの内服。体質的にPIHを繰り返す方は内服が必修になります。
禁煙
タバコは活性酸素を誘導し、生体にダメージを与えます、当然お肌に良くありません、シミ治療中は禁煙をお願い致します。
PIHの治療
上記の保湿・紫外線防止・ハイドロキノンの外用は全員に、体質的にPIHが出来やすい方は内服治療を行います。更に積極的に早くPIHを薄くするには弱いレーザーを照射(レーザートーニング)します、1〜2週間に1回の頻度で行います、初回の1回は無料で2回目以降は1回500円になります、施術時間は10秒ぐらいです。
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以前は良い治療法がなく外用薬(ハイドロキノン)、内服薬で保存的治療を行なっていました。最近ではPIHに対してレーザートーニングが有効な事が判明し、PIHがひどい場合は局所的なレーザートーニングを実施ます。
PIHもどき
PIHと異なり6ヶ月以上経過しても薄くならないタイプの『戻りジミ』があります、残念ながら表面から診察しただけでは判別しません、取れにくいシミ顕微鏡写真で見ると表皮の底の形がいびつで、表皮突起が真皮に深く入り込んでます。
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右の『出芽タイプ』の表皮はシミが再発しやすいく、深いシミを治療するため高出力のレーザーを照射致します。
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『PIHもどき』のシミは治療により一見取れた様に見えますが、深い部位にあるシミが取りきれておらず、そこからシミが再発してきます、PIHと異なり時間が経過しても薄くなりません、高出力での再照射が必要になります。
治療機材(薬品)・その他 | シミの種類 | 治療方法 |
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